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2008年1月

IFRSセミナーに参加して

先日、日本公認会計士協会主催のIFRSセミナーに参加しました。東京合意後、会計士協会もIFRSの普及に力を入れていくということで企画された最初のセミナーでした。

まず、第1部として西川ASBJ委員長の講演があり、第2部ではパネルディスカッションが行われました。パネリストは八木良樹氏(日本経団連経済法規委員会企業会計部会長、日立製作所取締役)、磯山友幸氏(日本経済新聞社証券部デスク、「国際会計基準戦争」等の著作で知られる)、山田辰巳氏(国際会計基準審議会(IASB)理事)、増田宏一氏(日本公認会計士協会会長)の4氏でした。

いずれも、IFRSの世界での第一人者と呼べる方の講演・パネルディスカッションでしたので、非常に関心を持って聞くことができました。その中でも、私が印象に残った言葉をいくつか書いてみたいと思います。

・IFRS=世界でただ1つの高品質な会計基準であるということ。高品質な会計基準とは、投資家が企業の将来キャッシュ・フローを予測できるものであり、企業の財務リスクが表現されるものである。また、会計基準とは市場で選択され、評価されるものである。

昔学んだ財務諸表論からはおよそ想像もつかない言葉です。投資家重視の会計のあり方には疑問がない訳ではありませんが、投資家に見向きもされない会計基準なんて意味がないと言われてしまえば、それまでなのかもしれません。やはり社会の関心がない世界でマニアックに活動するよりは、社会の関心があった方がやりがいもありますしね。

・会計基準のコンバージェンスのみに留まるのか。 日本独自の諸制度(例.税務の確定決算主義、連結単体の二重開示、金融商品取引法と会社の二重開示)についても見直しが必要ではないか。

個人的に常日頃感じていることでしたが、これだけの方が集まっている席でこういう話を聞くと、より一層現実味を帯びてきました。今後の動きにも注意が必要かと思います。

平日の日中に行われたセミナーでしたが、参加者が少なかったのは寂しい限りでした。いつまでも「国際会計は日本人には関係ない」なんて言っていられないと思うのですが。

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海外出張

最近、海外出張が増えています。というか、独立した時には、こんなに海外に行けるとは思ってもみませんでした。

12月はシンガポール・マレーシア・インドネシア・中国(深セン・上海)・香港と訪問し、今月は昨日まで中国(大連)、来月もタイとフィリピンに訪問予定があります。

我々のような外部の人間になぜ出張のお声がかかるのかということを考えてみると、J-SOXを中心とする内部統制への関心の高まりが大きいのではないかと考えます。親会社として経営管理を子会社任せにするのではなく、定期的に訪問して子会社の状況をモニタリングするという空気が徐々に高まっているのではないでしょうか? 現地を訪問すると、確かに親会社とのコミュニケーション不足を指摘される声も聞こえてきます。

また、実際に現地を訪問することで、日本とは異なる情報が聞こえてきたり、現地の発展ぶりを肌で感じて言葉では言い表せない刺激を受けることも少なくありません。最近では、上海の発展ぶりには驚かされましたし、日本企業の中国進出は踊り場に差しかかっているのではという話は新鮮でした。(これについては、またブログをupできればと思います。)

と、少々偉そうなことを書いてきましたが、語学力不足のため現地の方(外国人の方)とのコミュニケーションはまだまだおぼつきません。語学力をupさせてもっと外国の方とのコミュニケーションを図りたいと思っているところです。

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東京合意

昨年の8月8日、日本の企業会計基準委員会(ASBJ)と国際会計基準委員会(IASB)は日本の会計基準と国際財務報告基準(IFRS)のコンバージェンス作業を加速化することの合意ができたことを公表しました。これが、いわゆる「東京合意」と呼ばれるものです。

この合意が公表されたとの新聞記事は日経の一面にも掲載され、IFRSに関心を持ち始めていた私も衝撃を持って受け止めたことを記憶しています。何が衝撃的だったのでしょうか?

日本の会計基準は、その経済活動の独自性やそこから導かれる会計基準の独自性を声高に主張していると私は考えていました。(後に、それはいささか誤りであったと気づくのですが)。それが、一転してIFRSとのコンバージェンス作業を加速化させると発表したのですから、そのインパクトを例えるならば、江戸時代の鎖国開国か第二次世界大戦の終戦(ポツダム宣言の受諾)くらいのものがあると感じました。(大げさかもしれませんが)

それと同時に、日本の公認会計士も今まで国際会計の分野としてあまり関心を示していなかったIFRSや米国会計基準の領域にも関心を持たざるを得なくなったと感じました。それと同時に、この分野に早く精通することは、会計士として何らかのビジネスチャンスになるのではないかとも感じています。

日本公認会計士協会も、このような環境変化に対応するため、2008年からIFRSに関するセミナーを会員向けに開催しています。明日は、そのセミナーに参加してこようと思っています。その模様は、またこのブログにupしたいと思います。

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実務対応報告第18号

皆さんは、企業会計基準委員会 実務対応報告第18号 「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」というものがあるのをご存知でしょうか。

もう、公表されてから、1年半が経過しているので、ご存知の方も多いと思います。私がIFRSに関心を持つようになったきっかけは、この実務対応報告第18号が公表されたことなのです。

これまでは在外子会社が個別決算を行うのに適用する基準は原則として日本基準としながらも、例外的に所在地国の会計基準も認められていました。このため、大半の企業は、在外連結子会社が採用する会計基準を所在地国の会計基準としていたのではないかと思われます。

実務対応報告が適用される2008年4月1日以降開始される事業年度からは、原則は日本基準としながらも、例外的に採用が認められるのは、米国会計基準と国際財務報告基準の2つのみとされています。(米国会計基準や国際財務報告基準を採用した場合でも、必ず日本基準への修正が求められる事項がありますので、ご注意ください。)

もともと、連結会計には関心のあった私ですが、この実務対応報告を読んだ時に、それまで国際会計として縁遠いものと思っていた米国会計基準や国際財務報告基準を日本の会計士もきちんと理解しておかなければならなくなったと衝撃を受けたのを覚えています。

私は、この実務対応報告第18号が日本企業に与える影響は非常に大きいものと考えています。少なくとも、所在地国の会計基準と国際財務報告基準との差異をきちんと分析し、在外子会社がこの差異の影響を受けるのかどうかをきちんと評価しておく必要があるのではないかと考えています。J-SOXの導入が急がれていますが、子会社が採用する会計基準が適切なものかどうかを評価することは、全社的統制や決算・財務報告プロセスの非常に基本的な部分に該当するのではないでしょうか?

実は、この件で、私もいくつかの国に出張し、BIG4の日本人駐在員の方とお話する機会がありましたが、非常に動きが遅いことを気にかけていらっしゃいました。監査法人から指摘がないからといって、安心するのは少々危険な気がする今日この頃です。

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