IFRS/財務諸表の作成及び表示に関するフレームワーク(その1)
先日、日本公認会計士協会主催のIFRSセミナーに行ったという話を書きましたが、そこで、「財務諸表の作成及び表示に関するフレームワーク」というタイトルの冊子が配られました。講師の方の説明によれば、様々な分野の会計基準が公表されているが、基本的にはこのフレームワークの考え方に沿って基準ができているとのこと。
今後、IFRSや日本の会計基準の改正を理解する上で、このフレームワークを理解しておくことは非常に重要ではないかと考えられます。そこで、今日から何回かに分けて、このフレームワークを読み、私なりに理解したことを書き記していきたいと思います。
フレームワークが取り扱うテーマは、①財務諸表の目的、②財務諸表における情報の有用性を決定する質的特性、③財務諸表を構成する要素の定義・認識及び測定、④資本及び資本維持の概念の4つから構成されています。なかでも、③が非常に重要な気がしますね。
財務諸表の利用者の情報要求(つまり、財務諸表を読む人が何を知りたがっていると考えるか?)についても、多面的に記載がなされています。しかし、結論として、財務諸表はこれらすべての情報要求を満たすことができないため、企業のリスク資本の提供者である投資者の情報要求を満たすことで、他の情報要求にもある程度応えることができると考えています。(この辺りを納得できるか、こじつけだと思うかは、皆さんのご判断にお任せしたいと思います。)
さて、投資者の情報要求について、フレームワークはどのように書いているかというと、「投資に関わる固有のリスク及び投資から得られる利益に関心を有する。投資者は、購入、保有、又は売却すべきか否かの意思決定に役立つ情報を必要とする。また、株主は、企業の配当支払能力を評価することができる情報に関心を持つ」とされています。
私なりの理解ですが、財務諸表は以下の2つの情報を求められていると考えられます。
・配当支払能力という観点からは、実現した利益の計算という伝統的な概念を踏まえている。
・投資の意思決定に役立つ情報という観点からは、企業の将来動向(現時点においては未確定の事象)に関する情報の提供をも期待されている。
このことが、フレームワークにおいて、どのように展開されているのかは、次回以降検討してみたいと思います。
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