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IFRS/財務諸表の作成及び表示に関するフレームワーク(その7)

いつまでフレームワークの話が続くのかとお思いの方もいらっしゃるでしょうが、このフレームワークの考え方は会計の様々な分野に影響を与えています。従って、一度じっくり読み込んでみることが重要だと考えています。もうしばらくお付き合いください。

今日は、「目的適合性と信頼性を有する情報に対する制約」です。財務諸表の質的特性(財務諸表の利用者にとって有用であるための性質)として、理解可能性、目的適合性、信頼性、比較可能性の4つの要素があるとされていましたが、このうち、目的適合性と信頼性については一定の制約があるとフレームワークでは述べられています。その制約について、まとめてみたいと思います。

適時性

タイムリーでない情報は目的適合性を失う可能性があります。しかし、あまりにタイムリーな情報開示をしようとし過ぎると、その情報が信頼性を失うこともあり得るとしています。従って、経営者は目的適合性と信頼性の均衡を図る、すなわち、利用者の経済的意思決定のための要求をいかに満足させるかを考えなければならないとしています。不確実性の高い事象ほど、開示のタイミングが難しいというのは経験的に理解していただける方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ベネフィットとコストとの均衡

利用者が情報から得るベネフィットは、作成者が情報を作成するのに要するコストを上回るものでなければならないというのは、イメージとして理解される方も多いのではないかと思います。しかし、実際にこのベネフィットとコストを比較することは困難であるため、会計基準が作成を要求する情報を作成するコストをベネフィットが上回っているかどうかは判然としないのではないでしょうか。作成者の立場では、コストの方が上回っていると感じられる会計基準もあるかもしれませんね…。

質的特性間の均衡

コスト・ベネフィットの話もそうですが、質的特性の間にトレード・オフの関係がある場合は、それを考慮する必要があるとされています。興味深いのは、質的特性の相対的重要性は職業専門家の判断事項であると書かれている点です。最近の職業専門家に求められる判断は、会計処理の会計基準への準拠性の部分(会計処理が会計基準の文言とてらし合わせて妥当かどうかという点)が非常に厳しく問われているように感じられます。しかし、本来的には、ここにも書かれているように情報の相対的な重要性を勘案しつつ、判断を下せるのが、職業専門家(公認会計士)に求められる能力であり、そうあって欲しいと思っているのは私だけでしょうか?

いよいよ、次回からは「財務諸表の構成要素」をテーマとして取り上げてみたいと思います。資産とは、負債とは、持分とは、収益とは、費用とは、一体何なのでしょうか?

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