監査の過失に賠償命令
4月19日の日本経済新聞に、現在民事再生手続中の会社の管財人が大手監査法人を相手取り、粉飾事件を見抜けずに会社に損害を与えたとして損害賠償を求めた裁判で、損害賠償を命じる判決があったとの記事がありました。
判決では、「監査法人は財務上に不自然な兆候があった場合、原因究明する追加の監査手続を行うべきであり、それを怠れば責任を免れない」との指摘があったようです。
また、先日、日本公認会計協会近畿会が行った「勤務実態及び監査業務への意識」に関するアンケート調査の結果が公表されました。
そのアンケートの質問の中に、「監査業務」を行う中での不満足要因は何ですか?との質問がありました。この質問に対する回答の上位が、①形式的な(調書)書類作成が多すぎる、②間接業務が多い、③時間に余裕がない、④こなす作業が多く考える時間がない となっていました。
これらは一体何を意味するのでしょうか? 監査が社会から求められているものと監査現場との実態に大きな乖離があるということが言えるのではないかと思います。私自身も監査法人勤務中には少なからず悩んでいたテーマだったように思います。
監査制度の強化という名の下に、監査法人に対するチェック機能は強化されました。しかし、その強化は、監査法人の業務内容を可視化するための文書作成の強化に偏りがちです。監査が本来の機能を取り戻すために、チェック強化の方向性を見直す必要があると感じているのは、私だけではないと思うのですが。
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