我が国の国際会計基準の取扱いについて
今日の日本経済新聞朝刊の記事にもありましたように、昨日企業会計審議会が開催され、「我が国の国際会計基準の取扱いについて(中間報告)(案)」の修正が行われ、ほぼその内容が固まったようです。今後は、今月中にも企業会計審議会の総会が開催され、金融庁長官に答申される(正式な中間報告となる)ようです。
当初案からの変更点について確認してみました。(⇒より後の部分は私の意見・感想です。)
・当初案では、2010年3月期から任意適用を認めるかどうか国際的な動向や諸問題の改善状況を勘案しながら判断するとなっていましたが、明確に2010年3月期から任意適用を認める方針が打ち出されました。
・任意適用を認める企業及び監査人の範囲(要件)について、当初案よりも具体的な要件の記述がなされています。
・強制適用の時期が明記されました。すなわち、2012年に強制適用の要否を判断したならば、2015年または2016年に適用を開始すると明記されました。⇒当初案では、2012年を目処に強制適用の要否を判断し、そこから3年程度の準備期間が必要という表現になっており、必ずしも適用開始時期が明確になっていないとの指摘がありました。
・当初案では、一斉に強制適用に移行する考え方が示されていましたが、段階適用(移行)も検討するという内容が追加されました。⇒米国も段階移行が検討されているようであり、検討に値するものと思われます。ただ、あまりに移行期間が長いとその間の財務諸表の比較可能性が阻害される可能性もあり、慎重な検討が必要と考えられます。
・別記事業については、規制や当局の監督との関係を慎重に判断する必要がある旨の記載が追加されました。
・IFRSの採用を機会として、個別財務諸表の開示のあり方についても幅広い見地から検討を行う必要がある旨の記載が追加されました。⇒個人的には非常に意義深いことであると思います。
・IASBに対する意見発信を早期の段階から、積極的に行っていく必要がある旨の記載が追加されました。⇒IFRSの基準の内容に日本の考え方も取り入れられるようにする必要がありますね。
・引き続きコンバージェンスを継続されることが必要である旨の表現が強調されました。
記事によれば、金融庁は、10社程度が早期の基準導入を検討(具体的な導入時期は不明)しており、初期段階を含めると60~70社程度が導入に向けての準備に着手しているとの見方を示しているとされています。まったくの個人的な感想なのですが、意外に多くの会社さんが取り組みを始めていらっしゃるのだなという印象を受けました。これらの早期適用の会社さんの取り組み方は、一種のお手本のようなものとなるため、後から続く会社さんにも大きな影響を与えると考えられます。
我々は、その取組状況に関心を持つ必要があるとともに、早期適用された会社さんの事例を通じて、導入のために必要な作業の明確化や克服すべき課題の認識といった問題を共有化できるような動きが必要になってくるのではないかと感じます。
詳しくは金融庁のHPをご覧ください。 http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/siryou/kikaku/20090611.html
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