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2009年12月27日 (日)

IFRSにおける収益認識(その4)

前回、複数要素取引について触れましたが、これに関連するものとしてカスタマー・ロイヤリティ・プログラムというものがIFRSの解釈指針(IFRIC第13号)で取り上げられています。

まず、カスタマー・ロイヤリティ・プログラムとは、「商品・サービスの販売促進のために用いられるインセンティブ制度」のことを指します。具体的にはポイント制度やマイレージ制度がこれに該当し、顧客は商品等の購入によって付与されたポイント等の特典を使用することで、無償又は割引価格で商品又はサービスを得ることができるものを指します。

このブログでも、以前ポイント・マイレージ制度の会計処理に関連する新聞記事を取り上げましたが、人気記事ランキングでは3位になっており、非常にたくさんの方々が関心を持っておられるテーマと言えそうです。

複数要素取引は、1つの取引の中で複数の財貨またはサービスの提供を行う ⇒ それぞれについて妥当な収益認識の考え方を適用 という形で収益認識の流れが整理されていましたが、カスタマー・ロイヤリティ・プログラムは、インセンティブ制度の部分を会計上どのように理解すべきなのか(取り扱うべきなのか)という点がポイントになってくると考えられます。

つまり、インセンティブ制度についても何らかのサービス提供と考えられるのであれば、複数要素取引の1つのバリエーションとして理解することが必要になるでしょうし、別の性質を帯びたものと考えられるのであれば、会計上の取り扱いもまた異なるものになると考えられます。

結論から言えば、カスタマー・ロイヤリティ・プログラムについても、複数要素取引と同様の会計処理を行う(つまり、インセンティブ制度は商品の販売とは別の商品をただで提供するというサービスが行われている考える)ことが求められるようです。よって、会計処理の流れは次のようになります。

①特典クレジット(ポイントなどのこと)相当部分に関し、初度販売取引の個別に識別可能な構成部分として区分して認識する。

②顧客から受領した対価は、引渡した商品とポイント等の特典クレジットそれぞれに配分し、特典クレジット相当分の収益は繰り延べなければならない。

③特典クレジットに配分される対価は、その公正価値に応じて測定しなければならない。

④特典クレジットに係る収益は、当該クレジットが使用されて商品等特典供給義務を充足したときに認識する。

次回の記事で、簡単な設例を用いて、この会計処理を考えてみましょう。

(文中の意見については、私見であり、IASBや筆者が所属する団体等の公式見解ではありませんので、ご注意ください。)

-つづく- 

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