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2011年12月17日 (土)

平成23年度税制改正及び復興財源確保法

去る11月30日に、平成23年度税制改正の積み残し項目に関する法案及び復興財源確保法が成立し、12月2日に公布されました。今回は、法人税に関する項目を中心にその内容をお伝えしたいと思います。

☆平成23年度税制改正の積み残し項目

今回成立した平成23年度税制改正の主な積み残し項目は、次の通りです。

・法人税率の引き下げ

・欠損金の繰越控除

・減価償却

・貸倒引当金

・寄附金の損金算入限度額

①法人税率の引き下げ

平成24年4月1日以降開始する事業年度より、法人税率が引き下げられます。中小法人(資本金1億円以下の会社)以外の場合、現行の30%から改正後は25.5%に変更され、中小法人に適用される軽減税率も引き下げが行われています。

②欠損金の繰越控除

平成24年4月1日以降開始する事業年度において、以下のように改正されます。

繰越控除限度額

現行:繰越控除を行う事業年度の所得の金額全額 ⇒ 改正後:繰越控除を行う事業年度の所得の金額の80%

繰越期間 現行:7年間 ⇒ 改正後:9年間

繰越控除限度額の改正については、中小法人は適用がないこととされていますので、従来どおり発生した所得の金額全額を繰越欠損金と相殺(控除)できることとなります。また、中小法人以外の会社については、税効果会計のスケジューリングを行う際に、留意が必要と考えられます。

③減価償却

平成24年4月1日以降取得する資産から、減価償却に定率法を適用する場合は、現行の250%定率法から200%定率法を適用することとなり、償却限度額が減少することとなります。

また、3月決算以外の会社においては、期の途中で250%定率法から200%定率法に変更することが必要となりますが、平成24年4月1日を含む事業年度については、従前の250%定率法を適用することができる措置が講じられる予定です。

④貸倒引当金

平成24年4月1日以降開始する事業年度から、中小法人以外の法人(金融機関を除く)においては貸倒引当金の損金算入が認められなくなります。

ただし、平成24年4月1日開始する事業年度から3事業年度にわたって、段階的に損金算入限度額が引き下げられることとなります。3月決算会社の場合は、以下の取扱いとなります。

平成25年3月期 従前の規定による損金算入限度額×3/4

平成26年3月期 従前の規定による損金算入限度額×2/4

平成27年3月期 従前の規定による損金算入限度額×1/4

上記の規定は、一括評価金銭債権だけでなく、個別評価金銭債権にも適用されますので、留意が必要です。また、貸倒引当金が損金不算入となった部分については、将来減算一時差異となり、繰延税金資産の計上対象となります。

⑤寄附金の損金算入限度額

特定公益増進法人等に対する寄附金の損金算入限度額が増加し、一般の寄附金に対する損金算入限度額が減少する改正が行われています。

☆復興財源確保法(復興特別税)

東日本大震災からの復興を図るための施策に必要な財源を確保するため、復興特別税が課されることになりました。

①復興特別法人税

平成24年4月1日から平成27年3月31日までの期間に開始する3事業年度において、すべての法人に、以下の計算により復興特別法人税が課されます。

課税標準 各事業年度の基準法人税額(所得税額控除及び外国税額控除等を適用しない場合の法人税の額)

税率 10%

先に述べた法人税率の引き下げと復興特別法人税の制定により、今後、実効税率が変動することとなりますが、これについては、次回のブログで詳しく述べたいと思います。

②復興特別所得税

平成24年から25年間にわたり、復興特別所得税が課されます。

・個人(永住者)の場合

すべての所得に対する所得税の額(外国税額控除を適用しない場合の所得税の額)の2.1%

・法人(内国法人)の場合

利子及び配当等に対する所得税の額の2.1%

被災された皆さんの復興のために有意義に使って頂きたいと思います。

非常によくまとまった資料を発見しましたので、こちらも参考になさってください。⇒詳細はこちら

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