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2017年8月30日 (水)

外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)の改正③

改正後の外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)は、以下の通りとなっています。

1.外国関係会社に該当するか?

2.外国関係会社はその経営活動実態によって、3つに分類される。
 ① 特定外国関係会社
 ② 対象外国関係会社
 ③ 部分対象外国関係会社

3.分類された会社ごとに、所在地国の税率に応じて合算課税が行われる。
 ① 特定外国関係会社 30%未満 会社単位での合算課税
 ② 対象外国関係会社 20%未満 会社単位での合算課税
 ③ 部分対象外国関係会社 20%未満 受動的所得の合算課税

前回は外国関係会社の要件について触れましたが、今回は3つの分類について触れてみたいと思います。この分類の基準となるのが、「経済活動基準」と呼ばれるものです。これは、現行制度において「適用除外基準」と呼ばれているものであり、基本的な枠組みは変更はありませんが、細かな改正が行われているので、留意が必要です。(改正内容については割愛します。)

☆経済活動基準とは?

① 事業基準
 外国関係会社の主たる事業が、株式等の保有、知的財産権の提供、船舶のリース等でないこと。

② 実体基準
 外国関係会社の本店所在地国において、その主たる事業を行うために必要と認められる事務所等の固定施設を有していること。

③ 管理支配基準
 外国関係会社の本店所在地国において、その事業の管理、支配及び運営を自ら行っていること。

④ 非関連者基準または所在地国基準
 非関連者基準…卸売業、銀行業、信託業、金融商品取引業、保険業、水運業、航空運送業については、主として外国関係会社の関連者以外の者との間で取引を行っていること
 所在地国基準…上記7つの業種以外の事業については、主として外国関係会社の本店所在地国において、事業を行っていること。

☆特定外国関係会社とは?

特定外国関係会社に該当するのは、以下の3つのケースです。

ペーパー・カンパニー 
 経済活動基準のうち、実体基準及び管理支配基準のいずれも満たさない外国関係会社

事実上のキャッシュボックス
 以下のいずれの要件も満たす外国関係会社
  部分合算課税対象所得のうち異常所得以外の所得の合計額÷総資産の額>30%
  有価証券、貸付金、固定資産及び無形資産等の帳簿価額の合計額÷総資産の額>50%

ブラックリスト国所在外国関係会社
 租税に関する情報交換に関する国際的な取組への協力が著しく不十分な国・地域として財務大臣が指定する国・地域に本店等を有する外国関係会社

☆対象外国関係会社

対象外国関係会社とは、4つの経済活動基準のいずれか1つでも満たさない外国関係会社のことをいいます。

☆部分対象外国関係会社

部分対象外国関係会社とは、4つの経済活動基準のすべてを満たす外国関係会社のことをいいます。

 会社の分類によって、その後の取扱いが変わってきますので、きちんと当てはめを行っていくことが重要と考えられれますね。


【参考資料】
・BEPSと外国子会社合算税制②(下村文男、会計・監査ジャーナル2017年7月号)
・BEPSと外国子会社合算税制③(下村文男、会計・監査ジャーナル2017年8月号)
・平成29年度法人税関係法令の改正の概要(国税庁)

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